グランのOBが大活躍!興南高校サッカー部が第55回沖縄県高等学校新人体育大会にて3位に!
第55回沖縄県高等学校新人体育大会にて、興南高校サッカー部が
3位という素晴らしい結果を残してくれました。
興南高校サッカー部は、グランフォルティス沖縄出身の選手たちが全体の3分の1を
占めるチームです。今大会では、スタメンの7割がOBという選手構成でした。
クラブを設立する際、我々がやるべきこミッションのひとつに「一貫教育」がありました。
指導対象は小学生から中学生まで、という短いスパンではなく、幼児から高校生まで。
欧州と同じく、将来的には必ず日本もシームレスな教育が主流になると考えてのことでした。
7年が経った現在、今年度の全国高校サッカー選手権大会のベスト4チーム中3チームは
下部組織を保持し、付属中学校、もしくは系列のクラブチームになりました。
プレーモデルが変わらない、指導者が同じなので戸惑わず高校サッカーにフィットできる、
組織としての成熟度が上がるなど、一貫教育のメリットは多岐に渡ります。
強豪校といわれるチームのクラブチーム化は、今後も止まらないでしょう。
一方で沖縄県の高校サッカー界ではこのようなプロジェクトは過去に前例がなく、
グランのOB選手はもちろん、保護者の皆様も大きな不安と希望が入り混じる中でのスタートでした。
未来に結果が確約されていない中、
誰もやったことのないチャレンジには大変な困難を伴います。
苦しい時期もあり、決して順風満帆とは言い切れない日々もありました。
しかし、新しいシーズンの幕開けとなる新人大会において、3位という結果は選手たちに大きな自信を
与えてくれました。
「選手が持つチームへの忠誠心や愛はどうやって生まれるのか」
最近、よく聞かれる質問です。別の進路を選択した選手もいますが、
興南高校サッカー部を選んでくれる
選手も多くなってきました。既に現中学3年生の進学も決定しています。
忠誠心やチームへの帰属意識は、作れるものだと思います。
大切なのは、選手個々に「ずっと寄り添える繊細さ」です。
私たちの強みは選手の戦術理解力や技術的な能力ではなく、
全く別の要素にあると考えます。
それは、選手の個性、社会関係など、すべての必要性を満たすために寄り添う
ということです。
選手の育成で最も重要なのは「個の育成」であり、
育成年代ではチームの形成よりも重要だと考えます。
トレーニング、試合、評価、教育。それぞれを評価することで、この選手に欠けているものは
なにか。そこから向上するためのプログラムを組んでいきます。
それは選手だけではなく家族や学校など、周囲を巻き込むものです。
このあたりは、高校のサッカー部だと顧問の先生方などの情報をダイレクトに
聞けるので、クラブチームよりは「教育的な巻き込み」がスムーズだと感じます。
現代は膨大な情報に翻弄され、ときに本質がぼやけて見えます。
それは育成年代のサッカー界も同じです。
ですが、全ての関係者が「彼らに寄り添う」という考えは
時代が変わっても、今後も必要不可欠な要素だと思います。
子どもたちの育成の一端を担っているのは誰か。
それは「全員」なのです。